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2025年5月2日金曜日

VIVALDI Il Bajazet - Teatro Malibran, Venice ヴィヴァルディ「バヤゼット」を観た


ヴィヴァルディの「バヤゼット」、Blu-rayが発売されたので早速観た。
作品そのものの筋書は重々しいのだが、今回の演出は軽いタッチに仕上がっていた。
だからといって、いい加減な作りではない。とても手が込んでいて、見ごたえがあるのだ。

まずは、アリアとレチタティーボを完全に別物とし、アリアをストーリーから切り離した。そして、ドラマはレチタティーボだけで進めることとした。
トレーラーでサムライ(?)やマリオが出てくるのはそのためだ。アリアは一つ一つがその歌詞に相応しい寸劇仕立てになっており、ミュージック・ビデオを楽しむ感じなのだ。
そして、レチタティーボだけのドラマは朗読劇の雰囲気を持つようになった。なので、ストーリーはあらかじめ理解している必要があるし、もしくはイタリア語の素養が必要になる。(
けれど、この製品は日本語字幕があるので、心配には及ばない)
そして、この2段階の構成を一体化させるために、読み替えを施している。

あらすじ
舞台はあるナイト・クラブ、経営者達が経営権を牛耳ろうと対立をしている。その争いの中でも営業は続いているので、経営者と従業員はぼやいたり、いがみあったりしながらも舞台に立っている。最終的には追い落とされたトップ(バヤゼット)の娘(アステリア)のヒステリーでことが収まる。

というわけで、オペラは総合芸術だとよく言われるが、根幹は演劇(ストレートプレイ)なのだ気づかされる作品だった。




2025年3月3日月曜日

 カウンターテナーのためのコンペティション、Farinelli Competition 2025 - Händel Festspiele Karlsruhe を観た

ファリネッリ・コンペティション 2025 を観た。これはカウンターテナーのためのコンペティションで、マックス・エマニュエル・チェンチッチが主催のようだ。

50人ものカウンターテナーがエントリーして6人のファイナリストが舞台に立った。
それによってカウンターテナーはどうあるべきか、どのようなカウンターテナーが望ましいかという一つの指針が出たように見えた。
あくまでも声、声質・音域・声量にこだわっていた。声は女声の代わりではない、女声を使った方が良いと思われてはいけない。高い声が出れば良いというものではない、楽譜にある限り低音も確実にだせなくてはいけない。ざっくり言えば、『ヴィヴィカ・ジュノーかソニア・プリナで行こうと思ったけど、君に賭けるよ』と言わせたい歌手を探している、というのが見て取れた。
コンペの進行は一巡目は歌手たちの緊張が勝ってしまい、大丈夫かなというパフォーマンスだったのだが、二巡目は自分で自己紹介をして歌い出すというシステムになり、彼らはそこからオーディエンスとの関係を近く感じたのか、各々が個性的に豊かなパフォーマンスを見せ始めた。そんな舞台をモノにする瞬間を目の当たりにできたことも大変興味深かった。

2025年2月8日土曜日

VIVALDI Il Bajazet - Trailer [2024 Teatro Malibran, Venice]


去年上演された Vivaldi Bajazet には Sonia Prina と Raffaele Pe が出演している。
そして、4月ブルーレイとDVDが発売される。楽しみだ。

2024年10月23日水曜日

Raffaele Pe がウィグモアホール (Wigmore Hall ) でコンサート

 本日 Raffaele Pe (ラッファエーレ・ペ) のコンサートがウィグモアホールで開かれる。Raffaele Pe countertenor

プログラムはヴィヴァルディのカンタータで構成されている。

https://x.com/wigmore_hall/status/1848655910714945767

こちらも歌われるようだ。

2024年8月31日土曜日

Cesti Competition Finals 2024 | Festwochen der Alten Musik を観た

30日に開催されたCesti Competition Finals 2024 を時差もあり収録動画で観た。

ファイナリストは11人で去年より多かったが、バス、バリトンはいなかった。今回の入賞者たちの中から来年のインスブルック古楽音楽祭で上演される"il Giustino"の出演者が選ばれるので、今回のファイナルは「 il Giusutino のオーディション」のようにも見えた。

1位の Maximiliano Dantaはカウンターテナーなのだがメゾ・ソプラノの課題曲を歌い、これが本来のメゾ歌手よりも魅力的で、当然の受賞と言えた。
オーディエンス賞の Vojtech Pelkaはカウンターテナーの課題曲を英雄らしいパフォーマンスで歌いきって、喝采を浴びていた。二人には来年の作品でそれぞれアナスタジオ、ジュスティーノを演じて欲しいと思う。 

2024年8月17日土曜日

| Verso già l'alma col sangue | aria di Aci | Händel | Federico Fiorio |...

 フェデリコ・フィオリオ君 (Federico Fiorio) の新しい動画がアップされた。
Aci, Galatea e Polifemo の Aci のアリアで、ダ・カーポのパートのようだ。


フェデリコ君は 2023 5月29日にサルデッリ先生の指揮のもと Aciを演じている。
動画のように歌ったのかなぁ…聴いてみたかった


下の2曲はフルバージョン

                                      声で演じる Roberta Mameli 


                                          迫真の演技の Raffaele Pe

2024年7月7日日曜日

Opera Royal de Versailles での Stabat Mater

Festival d'Arts Sacres で Federico Fiorio と Fillipo Mineccia が Stabat Mater を
演奏する。

https://www.facebook.com/share/H1QQKGK8ehj3ZKdC/

サイトにはサミュエル・マリノとミネッチャが歌った、以前のパフォーマンスが
アップされている。


2024年6月5日水曜日

マリブラン劇場でタメルラーノ(ヴィヴァルディ)が始まる

 6月7日から Teatro Malibran で Il Bajazet (Il Tamerlano) / Vivaldi が

始まる。

アンドロニコ役でラッファエーレ・ペー (Raffaele Pe)、タメルラーノ役で

ソニア・プリナ (Sonia Prina) が出演する。 


 



2024年4月7日日曜日

ORLANDO FURIOSO Vivaldi – Teatro Comunale di Ferrara を観た



キャストは以下のとおり

Orlando              Yuriy Mynenko
Alcina                 Sonia Prina
Angelica              Arianna Vendittelli
Bradamante         Loriana Castellano
Ruggiero              Filippo Mineccia 
Medoro                Chiara Brunello 
Astolfo                 Mauro Borgioni
Conductor            Federico Maria Sardelli

以前 Vivaldi の Orlando Furioso でリンクしたプロダクションの英雄、ファンタジー
演出に比べて人間ドラマになった舞台だった。

以前だったら、「バロックのヒーローといえばソニア・プリナ」だったけれど
ここ2.3年でカウンターテナーがそこを演ずることが認知されてきて、彼女は
メゾ、アルトとして女性役の機会が増えている。なので、今回のオルランドには
「男です」を前面に出したユーリ・ミネンコを配している。そして、タイトル
ロールが「高音を出す(人気)役者」から「成熟した男性(コントラアルトなのは
おまけ)」と置き換わったおかげで、他の男性役にも個性がついた。メドーロには
「少年っぽさ」ルッジェーロには「気弱な男」といった個性がついたように見えた。
アンジェリカもブラダマンテも自分の恋人がかわいくてしょうがないといった
感じだった。
そして、ソニア・プリナは魔法で個々を完全支配するヴィランとして存在していた。
今のソニア・プリナの声は意思の強い逞しい女性役にふさわしいと思う。

キアラ・ブルネッロの舞台を観るのは3演目で、舞台ごとに存在感が増してカッコよく
なってきた。これからも楽しみだ。
マウロ・ボルジョーニも目にも耳にも美しいバリトンだった。序盤もう少し嫉妬に苦しむ
姿を見たかった。





2024年4月4日木曜日

Teatro Comunale di Ferrara "Orlando furioso (狂えるオルランド)" のライブ配信

 TEATRO COMUNALE DI FERRARA

TEATRO COMUNALE DI FERRARA
Orlando furioso / Vivaldi

春のフェラーラはヴィヴァルディだ。
おととしは「ファルナーチェ (Farnace)」、去年は「ウティカのカトーネ 
(Catone in Utica)」
今年は「狂えるオルランド (Orlando furioso)」だから。

キャストは以下のとおり

Orlando              Yuriy Mynenko
Alcina                 Sonia Prina
Angelica              Arianna Vendittelli
Bradamante         Loriana Castellano
Ruggiero              Filippo Mineccia 
Medoro                Chiara Brunello 
Astolfo                 Mauro Borgioni
Conductor            Federico Maria Sardelli

去年、おととしからの馴染みのメンバーで構成された安定のプロダクションだし
今回の台本、スコアは全編残っている。きっと満足のいく舞台になると思う。
今から楽しみだ。

配信はプロダクションの初日で現地時間の4月5日。

2024年2月4日日曜日

Mauro Borgioni マウロ・ボルジョーニ, Baritono の音源

マウロ・ボルジョーニ, Mauro Borgioni は ラヴェンナ、モンテヴェルディ・
フェスティバルの「ポッペアの戴冠」のツアーに出演している。

彼の声は清潔感、信頼感、説得力があってヒーロー系だ。
最近アップされた動画は彼の声が十分生かされている

Vivaldi, Il Farnace, Aquilio

Claudio Monteverdi, Combattimento di Tancredi e Clorinda
August 20, 2023

05/13/2017) YouTubeより

Monteverdi: Combattimento (Live Scuora Grande di San Rocco, Venice 05/13/2017)

2023年12月28日木曜日

IL GIUSTINO Vivaldi – Drottningholm Court Theatre を観た


26日から配信が始まった Vivaldi, Il Giusutino
18世紀のグスタフ3世時代の装置を残した劇場で上演されたものだ。

動画は演奏と、装置を操作する裏方の技術者たちの作業風景を所々に差しはさんだ
ものになっている。舞台背景の展開や奈落、音響効果などの殆どが人の手によって
動かされている。一方で照明や録音、映像制作は現代の機械化されたもので
それらの対比は面白い。

さて、Il Giustino はコメディなのか軽めのストーリーで(キャラの掘り下げがそれほど
でもないのに3時間持たせるのはスゴイ)、舞台の演出は「グスタフ3世と仲間
たちが上演している」という設定だ。
アナスタジオを演じるグスタフ3世は Rffaele Pe ラッファエーレ・ペでお気楽な
お婿さんの皇帝とマイペースな王様を演じている。(王様はモブは嫌なので
出番以外は好き勝手をやっている)
"Vedro con mio diletto" と "Sento in seno" は聴かせどころだ。(グスタフが
ストーリーに関係なく歌っちゃいました、という演出だ)
敵役のアマンツィオを演じるのは Federico Fiorio フェデリコ・フィオリオで、
なぜだか演奏中セリが下がってしまったり照明がなくて裏方を呼びつけたりと
演出方と相性が悪く、芝居上での悪役は18世紀のリアルでも嫌われ者なのかしら、
と思ってしまうほどだった。
多分、人の手を借りているとこの様なミスがあったことだろうという考証なのだろう。
しかし、フェデリコの演技は細かく作りこまれていたので、画面から見切れてしまう
のは残念だった。
ユーリ・ミネンコ Yuriy Mynenko のジュスティーノは名を成すことに拘っている
割にアリアンナに言い寄っていて、意外と志の低いキャラだった。騎士としての
心得がないのだろう。
ヴィタリアーノ役のホアン・サンチョ Juan Sancho はいつもより高音域を使って
いてアグレッシブだ。

軽やかでファンタジーに進んだ舞台はラストで劇的に変わる。大団円の
仮面舞踏会のシーンはグスタフ3世暗殺事件が起きた場面のよう。スリリングだ。
ストーリー上は途中で翻意する仇役のヴィタリアーノだが、敗戦国の王であり、実は
ジュスティーノの兄と発覚した。ジュスティーノがアナスタジオの腹心になったのに
乗じて復権を図ろうとしたのだろうか。
さらに、アナスタジオのジュスティーノへの計らいに始終不満を持っている
アマンツィオがヴィタリアーノに接触を試みている。



そして、アマンツィオの一押しとヴィタリアーノの意思は、騎士ではない
(平民として生きてきた)ジュスティーノを暗殺者として拳銃を持ちアナスタジオの
背後に立たせて幕が降りる。発砲音に似せた本を閉じる音に反応するアリアンナ
(役のソフィア王妃)が意味深だ。
もしくは、仮面舞踏会はグスタフ3世の宮廷で、芝居の演者の中に暗殺者一味が
紛れていたのだろうか。
そういえば、第一場の終わりアリアンナがアナスタジオに忠誠を誓いながら死んで
いくと切々に歌う場面では、グスタフ3世は王妃ソフィア・マグダレナの姿と重ねて、
物見しながら立ち去ってしまう。
ここはグスタフ3世と不実の噂を立てられた王妃ソフィア・マグダレナとのすれ違う
夫婦関係を重ねているようだった。
このように、今回の演出はドラマとグスタフ3世の宮廷を行ったり来たりしている。
圧巻の演出だ。








2023年12月24日日曜日

Raffaele Pe ラファエーレ・ペが歌う "Vedro con mio diletto"

 X @OperaVision_eu でアップされた動画

Raffaele Pe ラッファエーレ・ぺが歌う "Vedro con miodiletto" from Vivaldi 。

聴くたびにインプロヴィゼーションに変化があって素敵。 

2023年11月30日木曜日

Drottningholms slottsteater で上演された Il Giustino が配信される



オペラヴィジョンは12月26日からドロットニングホルム宮廷劇場で上演された

ヴィヴァルディのジュスティーノ (il Giustino : Vivaldi) を半年間配信する。

 Il Giustino | Operavision

Raffaele Pe, Federico Fiorio, Juan Sancho が出演するので楽しみだ。


配役は以下のとおり

Conductor
George Petrou
Anastasio
Raffaele Pe
Arianna
Sofie Asplund
Giustino
Yuriy Mynenko
Leocasta
Johanna Wallroth
Vitaliano
Juan Sancho
Andronico
Linnea Andreassen
Amanzio
Federico Fiorio
Polidarte
Jihan Shin
Fortuna, Ghost
Elin Skorup

アンティークジュエリーを買うにあたって思うこと

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