ヴィヴァルディの「バヤゼット」、Blu-rayが発売されたので早速観た。
作品そのものの筋書は重々しいのだが、今回の演出は軽いタッチに仕上がっていた。
だからといって、いい加減な作りではない。とても手が込んでいて、見ごたえがあるのだ。
まずは、アリアとレチタティーボを完全に別物とし、アリアをストーリーから切り離した。そして、ドラマはレチタティーボだけで進めることとした。
トレーラーでサムライ(?)やマリオが出てくるのはそのためだ。アリアは一つ一つがその歌詞に相応しい寸劇仕立てになっており、ミュージック・ビデオを楽しむ感じなのだ。
そして、レチタティーボだけのドラマは朗読劇の雰囲気を持つようになった。なので、ストーリーはあらかじめ理解している必要があるし、もしくはイタリア語の素養が必要になる。(
けれど、この製品は日本語字幕があるので、心配には及ばない)
そして、この2段階の構成を一体化させるために、読み替えを施している。
あらすじ
舞台はあるナイト・クラブ、経営者達が経営権を牛耳ろうと対立をしている。その争いの中でも営業は続いているので、経営者と従業員はぼやいたり、いがみあったりしながらも舞台に立っている。最終的には追い落とされたトップ(バヤゼット)の娘(アステリア)のヒステリーでことが収まる。
というわけで、オペラは総合芸術だとよく言われるが、根幹は演劇(ストレートプレイ)なのだ気づかされる作品だった。
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