2024年9月12日木曜日

Mathilde Ortscheidt (mezzo-soprano)は何をしたいのか?

2024 Wigmore Hall/ Bollinger International Song Competition で Mathilde Ortscheidt がスペシャルプライズを受賞した。おめでとうございます。3位の次点なので実質4位かと思う。

https://www.youtube.com/live/GZZGVD47YIA?si=q9ixoNyPL6eKr1c_

さて、彼女はこのコンペのちょっと前にインスブルックのフェスティバルで、バロックのオペラとコンサートに出演している。これは前年(2023)に Cesti Competition で優勝したおかげである。しかし、私見であるが彼女よりも上手な歌手はいたので、主催者サイドはこの時どうしても彼女のコントラアルト風味のメゾを翌年の舞台に欲しかったのだと思う。しかし、実際の彼女はこのコンペ以前にバロックを経験している形跡が見られないので(operabaseによる)、バロックにそれほどのこだわりはないようである。本人のYouTubeチャンネルもそんな雰囲気だ。

また、Cesti以前はエリザーべート・コンペティションに出場しセミファイナルで終わっている。それでも動画が残っているのはスゴイけれど何故?と思わずにいられない。彼女の歌い方はフランス語の癖が強くてイタリア語としてはぼんやりしすぎている。バロックだったら尚更困った歌唱方法だと思う。それでもディクションよりも声質がなによりも魅力的ということなのだろうか。



Cesti のこの課題曲もどういった主旨でそうなった?という曲だが、、、

そして今回のウィグモアホールも同様である。本当にフランス語圏でフランス歌曲だけ歌っていてください。と言いたい。
もしくはこれだけ期待している人がいるのだから、もっと精進してください。なんでも歌えばいいってものじゃない、そろそろ自分の適正なジャンルを見極めて歌ってください、と言いたい。

本人が歌うハバネラ

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