2025年8月9日土曜日

LA RESURREZIONE Handel – Teatro dell’Opera di Roma, Caracalla Festival ヘンデルの「復活」を観た


ヘンデルの「復活」を観た。

「復活」は天使とルシファーが対立しルシファーが負けた後にイエスが復活し、信仰の世界が続いていくというプロットで、キリスト教のみの世界でストーリーが進行していく。
つまり、二心無くキリスト教への信仰心があれば安泰という話である。ヘンデルが生きた社会はそういうものだから全うな思考だが、楽曲的にはルシファー(バス)の早々の途中退場はつまらないなと個人的には思っていた。

ところが、今回のプロダクションは楽曲の構成を変えてきて、天使とルシファーの対立を最後に持ってきての読み替えを行っている。それがわかった時は(マリアたちの猜疑心が無くなった瞬間にルシファーが退場するならスカッとして気持ちいいかも)と思いながら視聴していたのだが、進行していくにつれ話は予想外の方向に進んでいってしまい、最終的にはルシファーは「悪」ではない存在になっていた。あえて言うなら新たな宗教指導者になったのだ。


「信じる者は救われる」と「迷える子羊(を捜しに行く)」の意味の重さを感じる作品だった。

2025年8月3日日曜日

HWV19 Rodelinda より

インスタグラムのストーリーズで Raffaele Pe が本人のインタビュー番組の放送を案内
していたので聴くことにした。
Teatro Malibran での Il trionfo dell'Onore に関するインタビューのようだったが
(こちらはイタリア語はわからないので)挿入歌は Rodelinda から3曲流れた。
そのうちの1曲が " Il t'abbraccio " 
Raffaele pe と Giuseppina Bridelli のデュエットだ。
感情を確かめ合う歌い方が良い。


 

2025年7月25日金曜日

Festival d’Aix-en-Provence の La Calisto (カリスト)を聴いた ~エクサンプロヴァンス音楽祭~

Festival d'Aix-en-Provance の演目 "La Calisto" が終わった。

 LA CALISTO | Festival d’Aix—en—Provence | 4 — 21 JUILLET 2025

こちらには実力のある歌手陣が出演していて、見ごたえ聴き応えのあるものになったことと思う。

舞台は貴族社会の家庭内に読み替えている。

現在こちらで視聴できる。収録は2回目の公演だったと思う。

Zomeravondconcert - 19 juli 2025 - NPO Klassiek Gemist

こちらは3回目か4回目の公演のライブ。

https://www.radiofrance.fr/francemusique/podcasts/le-concert-du-soir/la-calisto-de-cavalli-au-festival-d-aix-en-provence-2025-9021905

主要キャストに変わりはないが、Silvano, Furia役が違う。

'La Calisto' は初めて聴くのであるが、アリアとレチタティーヴォが一続きに聞こえるのだが、そういう解釈でいいのだろうか?演劇に節がついたというか、地の文がないセリフだけの義太夫のように聞こえる。カヴァッリより下ってリュリの「アルミード」がやはり、レチタティーヴォとアリアが繋がってきこえるので、フランスのバロックオペラはこのようなスタイルが好きなのだろうか?

2回分の公演を聴いている理由はSilvano役にある。初日と2日目はDouglas Ray Williams が、その後の公演は Jose Caca Loza が演じている。

卓に座っているのが Douglas Ray Williams


3列目向かって右から2番目(水色の衣装)が Jose Coca Loza
本来は彼が本役なのだが初日と次の回を降板してしまったので舞台写真が見つけられず残念

あと、2列目右端の (横を向いちゃってる!)Theo Imart のソプラニスタが素晴らしかった。とてもクリアな愛らしい声だった。



2025年7月21日月曜日

蝶の道行 片岡孝夫、坂東玉三郎

今月歌舞伎座では市川團子と市川染五郎の舞踊、「蝶の道行」がかかっている。
とても好評らしく、オンライン配信を楽しみにしている。


こちらは YouTube で見つけた片岡孝夫と坂東玉三郎が踊る同演目
1984年3月の演目で振付が六世藤間勘十郎となっているので、今回の作品は
こちらが基になっていると思われる。


因みに義太夫と三味線は文楽座の文楽座の豊竹咲大夫・鶴澤清治

2025年7月18日金曜日

ラファエレ・ペは4月、カルロ・ヴィストリは3月ローマ・オペラ座に出演

ラファエレ・ペ  (Raffaele Pe) は4月、ヘンデルの「時と悟りの勝利」の「悟り」役でローマ・オペラ座に出演 予定

Il ritorno di Carsen per lo storico debutto al Costanzi de Il trionfo del Tempo e del Disinganno di Händel

Segna il ritorno del grande regista canadese Robert Carsen l’allestimento de Il trionfo del Tempo e del Disinganno di Georg Friedrich Händel, proposto in collaborazione con Salzburger Festspiele, dove è andato in scena nel 2021. Dopo i successi all’Opera di Roma con Julius CaesarOnegin, Idomeneo, re di Creta e Orfeo ed Euridice, Carsen propone per l’oratorio haendeliano una lettura che si ispira al format dei talent show televisivi. Le scene sono di Gideon Davey, le luci di Peter van Praet affiancato da Carsen stesso e i video di Rocafilm. Sul podio sale Gianluca Capuano, apprezzato specialista del repertorio barocco. Sul palco Johanna Wallroth (Bellezza), Ed Lyon (Tempo), Anna Bonitatibus (Piacere) e Raffaele Pe (Disinganno). La prima del capolavoro su libretto del cardinale romano Benedetto Pamphilj – eseguito per la prima volta nella storia dell’Opera di Roma – è il 7 aprile, seguita da quattro repliche fino al 14.

グーグル翻訳によりと

カーセン、コスタンツィ劇場でヘンデル作曲『時の勝利と幻滅』の歴史的初演に復帰


カナダの巨匠ロバート・カーセンによるゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル作曲『時の勝利と幻滅』の演出は、この偉大なカナダ人演出家の復帰を記念するものです。2021年にザルツブルク音楽祭との共同制作で初演されました。ローマ・オペラ座での『ジュリアス・シーザー』『オネーギン』『イドメネオ、クレタ王』『オルフェウスとエウリュディケー』での成功に続き、カーセンはテレビのタレントショーの形式に着想を得たヘンデルのオラトリオをお届けします。舞台装置はギデオン・デイヴィー、照明デザインはカーセン自身も手掛けるペーター・ファン・プラート、映像はロカフィルムが担当。バロック音楽のレパートリーに精通するジャンルカ・カプアーノが舞台に登場します。舞台には、ヨハンナ・ヴァルロート(美)、エド・リヨン(時間)、アンナ・ボニタティブス(快楽)、ラファエレ・ペ(幻滅)が出演します。ローマ・オペラ座史上初演となる、ローマ枢機卿ベネデット・パンフィーリの台本による傑作の初演は4月7日で、その後14日まで4回公演が行われます。


また、3月には Carlo Vistoli がロッシーニの「タンクレーディ」のタイトルロールを勤めます

Carlo Vistoli è Tancredi nel capolavoro di Rossini diretto da Mariotti e messo in scena da Emma Dante

Secondo titolo in stagione per il Direttore musicale Michele Mariotti, apprezzatissimo nel repertorio ottocentesco e belcantistico, che affronta per la prima volta Tancredi di Rossini, assente dal Costanzi dal 2004. Mariotti affida eccezionalmente il ruolo del titolo, anziché a un contralto, a un controtenore contraltista: Carlo Vistoli. Tra i più affermati a livello internazionale, è stato protagonista a Roma di Orfeo ed Euridice di Gluck e del Giulio Cesare di Händel, per il quale ha ottenuto il Premio Abbiati nella parte di Tolomeo. Hasmik Torosyan è Amenaide, Enea Scala Argirio, Luca Tittoto Orbazzano. La nuova produzione dell’opera su libretto di Gaetano Rossi, da Voltaire, è affidata a Emma Dante, che torna a Roma dopo il successo di Dialogues des carmélites che inaugurò la stagione 2022/2023. Accanto a lei Carmine Maringola per le scene, Luigi Biondi per le luci, Manuela Lo Sicco per i movimenti coreografici. La regista firma anche i costumi con Chicca Ruocco. Il 19 maggio va in scena la prima, seguita da quattro repliche fino al 29. Lo spettacolo sarà ripreso da Rai Cultura e trasmesso su Rai 5, RaiPlay e Radio 3.

ロッシーニの傑作『タンクレディ』で、カルロ・ヴィストーリがタンクレディ役を演じます。マリオッティ指揮、エマ・ダンテ演出による作品です。


19世紀音楽とベルカントのレパートリーで高い評価を得ている音楽監督、ミケーレ・マリオッティにとって、今シーズン2作目の出演となります。マリオッティは2004年以来、コスタンツィ劇場での公演を欠席しており、今回初めてロッシーニのタンクレディ役に挑戦します。マリオッティは異例なことに、コントラルトではなくカウンターテナーのカルロ・ヴィストーリに主役を託しました。国際的に最も高く評価されているヴィストーリは、ローマでグルックの『オルフェオとエウリディーチェ』、ヘンデルの『ジュリオ・チェーザレ』に出演し、後者ではトロメオ役でアッビアーティ賞を受賞しました。ハスミク・トロシアンがアメナイデ、エネア・スカラがアルジーリオ、ルカ・ティットートがオルバッツァーノを演じます。ヴォルテールを題材としたガエターノ・ロッシの台本に基づくこのオペラの新作は、2022/2023シーズン開幕作『カルメル会修道女の対話』の大成功を受け、ローマに再び戻ってきたエマ・ダンテが手掛けます。彼女は、カルミネ・マリンゴラが装置、ルイジ・ビオンディが照明、マヌエラ・ロ・シッコが振付を担当。さらに、ダンテはキッカ・ルオッコと共同で衣装デザインも手掛けました。初演は5月19日で、その後29日まで4回公演が行われます。公演はRai Culturaによって撮影され、Rai 5、RaiPlay、Radio 3で放送されます。

2025年7月14日月曜日

ディエゴ・ゴドイの夏

 ディエゴ・ゴドイ (Diego Godoy) は今年も Musique en Fete Choregies d'Orange に出演した。今回は奥様がお休みで一人での出演だった。

そして、複数回連続していているおかげか関係者からの信頼も厚いようで、7月になってこの劇場で催された「イル・トロバトーレ」のアンダースタディを任された。彼は Yusif Eyvasov (ネトレプコの元夫)の代役だ

こちらは本公演

 そして、こちらはリハーサル風景


 終演後と思われる様子。ネトレプコ含め関係者の皆さんに労われている。

 良かったね!

2025年7月3日木曜日

Atlanta Opera Livestream -- Handel's Semele ヘンデル「セメレ」を観た

アトランタ・オペラ劇場の Handel "Semele" を観た
これはトレーラーで、メトロポリタン劇場のようなスケール感があって期待してしまった。


実際の映像はこちら。公式からの動画ではないのであくまでもご厚意での投稿だと思う。


Act 3 でのイノとアタマスの結婚が省略されているので、前半が濃い分なんとなく爽快感がない構成だった。

セメレ役のローレン・スノーファーは歌いっぷりがよく、長いアジリタ部分も上手くこなしていた。コケティッシュな演技がセメレそのもので良かった。
ジュピター役のジョシュ・ロヴェルはルックスに合っていて良かった。実は彼見たさにこの舞台を視聴したのである。
彼は三島由紀夫の「午後の曳航(Henze: Das Verratene Meer)」で見たのが最初で、
テナーが実質主人公の中二病少年(お顔が愛くるしかったので)を演じるなんて
先行きどうなるのだろうと気になった人だった。そして、時をおいて彼はガスマンの
「オペラ・セリア」に出演していたのだ。スカラ座で歌うし、声はロッシーニ作品に相応しくなっているし、実際今年のロッシーニ・フェスティバルに出るし、彼は素晴らしく成長していて今後も楽しみな歌手になっていた。

Lauren Snouffer (Semele) Catherine Martin (Juno / Ino) Josh Lovell (Jupiter / Apollo) Nils Wanderer (Athamas) William Guanbo Su (Somnus / Cadmus) Christine Brandes, conductor Tomer Zvulun, director Atlanta Opera, 13 june 2025.

こちらは10年前のトレーラーでアマンダ・フォーサイスがイリス役で出演している。
彼女は息の長い歌手の一人で素晴らしいと思う。


アンティークジュエリーを買うにあたって思うこと

 某SNSでアンティークジュエリーディーラーと購入者の間で行き違いによるトラブルがあった。 購入者はディーラーのサイトから指輪をサイズ変更をして購入した。が、その後購入者が指輪に所謂ホールマーク等刻印がないため、品質に疑問を抱きディーラーへ説明を求めたが、その時のディーラーの対応...