2025年5月17日土曜日

La Monnaie De Munt, "I Grotteschi" モネ劇場上演の「グロテスク(モンテヴェルディ作品による)」を観た

モネ劇場が先ほど上演した「グロテスク( I Grotteschi )     」を投稿してくれたので視聴した。作品はモンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」「ウリッセの帰還」「オルフェオ」の3作品を使って再構築したパスティッチョで全幕6時間のものを二夜に分けて上演している。




ある一族三代の内部抗争を描いた作品だが、あらかじめモンテヴェルディ3作品のオリジナルを観ていた方がストーリーがわかりやすく、腑に落ちるのではないかと思う。

Cast

Fortuna       Giulia Semenzato

Privilegio    Matthew Newlin

Virtu              Raffaele Lupinacci

Constanza   Stephanie D'oustrac

Coraggio      Jeremy Overden

Melancolia   Mark Milhofer 

Carita              Arianna Vendittelli

Giudizio         Giustiniani

Impazienza   Jessica Niles 

Capriccio        Federico Fiorio

Sapienza        Jerome Varnier 

Esperienza     Xavier Sabata

相関図 Who's who? | in I Grotteschi | La Monnaie / De Munt


 

2025年5月11日日曜日

Gasparoni 'Ambleto' rewiew ガスパリーニ「アンブレート」ステージ評

アン・デア・ウィーン劇場の「アンブレート」のステージ評が出ていた。

 » WIEN / MusikTheater an der Wien: AMBLETOOnline Merker

記事によると「アンブレート」は作品の多くが欠落されていたので、再構築を試みたものだという。

アリア以外の旋律等は後世に引き継がれなかったそうだ。

これは「アンブレート」の元になった伝承。シェークスピアの「ハムレット」もこれを基に作られた。

デンマーク人の事績 - Wikipedia

Gesta Danorum - Wikipedia


ラッファエーレ・ペは過去ヘンデルの "Aci, Galatea e Polifemo;  HWV 72b" を蘇らせた経験があるので、こういった試みには意欲的だと思う。

評によれば観客はこういった努力に好意的だったようだ。




2025年5月10日土曜日

フィリッポ・ミネッチャとネレイダス Filippo Mineccia with Nereydas "Siface L'amor castrato"

 


今回ネレイダス演奏の「捨てられたディド」にフィリッポ・ミネッチャが参加するが、
彼らは以前にも共演している。これがそのアルバム。
シファーチェと呼ばれた人気カストラート、ジョヴァンニ・フランチェスコ・グロッシの
人生を描くというテーマで制作されたアルバムだ。


ストラデッラが同時代の音楽家で彼の作品にも関わっていたシファーチェだが、このアルバムが彼の曲をメインに構成されているところをみると、シファーチェ本人も相当やんちゃだったのかもしれない。

2025年5月9日金曜日

ガルッピの「ディドーネ」Galuppi "Didone Abbandonata"

 5月11日マドリード国立音楽堂と6月28日ポツダム・サンスーシ宮殿音楽祭でガルッピの「捨てられたディド」が上演される。 Ulises Illan率いるNereydasの演奏。

Agenda

5月11日マドリード国立音楽堂

Dido            Natalie Perez 

Aeneas       Federico Fiorio 

Iaeba / Neptune    Zachary Wilder  

Selene        Roberta Mameli  

Araspe        Natalie Labourdetta  

Osmida       Filippo Mineccia


6月28日 Nikolaisaal Potsdam, Musikfestspiele

Dido            Natalie Perez 

Aeneas       Federico Fiorio 

Iaeba / Neptune    Nicholas Scott

Selene        Roberta Mameli  

Araspe        Alexandra Tarciceru

Osmida       Filippo Mineccia

2025年5月8日木曜日

Ambleto - MusikTheater an der Wien ガスパリーニ 「アンブレート」



アン・デア・ウィーン劇場で Gasparini "Ambleto" が上演されている。
これは「ハムレット」を題材にした最も初期の作品だそうだ。

Raffaele Pe はハムレットと同時に監督も兼ねている。舞台に立っている時はコンサート・マスターに権限を委ねて進行するようだ。

YouTube には公式のトレーラーとレイアーティス役のマーヤン・リヒト( Maayan Light )が
オリジナルのはっちゃけたものを載せている。


マーヤンはこれまでインスタグラムのストーリーズに制作過程を逐一アップしてきたので、彼の思い入れとプロダクションの熱意の強さもわかって楽しませてもらった。

上演は5月17日まで。


2025年5月2日金曜日

VIVALDI Il Bajazet - Teatro Malibran, Venice ヴィヴァルディ「バヤゼット」を観た


ヴィヴァルディの「バヤゼット」、Blu-rayが発売されたので早速観た。
作品そのものの筋書は重々しいのだが、今回の演出は軽いタッチに仕上がっていた。
だからといって、いい加減な作りではない。とても手が込んでいて、見ごたえがあるのだ。

まずは、アリアとレチタティーボを完全に別物とし、アリアをストーリーから切り離した。そして、ドラマはレチタティーボだけで進めることとした。
トレーラーでサムライ(?)やマリオが出てくるのはそのためだ。アリアは一つ一つがその歌詞に相応しい寸劇仕立てになっており、ミュージック・ビデオを楽しむ感じなのだ。
そして、レチタティーボだけのドラマは朗読劇の雰囲気を持つようになった。なので、ストーリーはあらかじめ理解している必要があるし、もしくはイタリア語の素養が必要になる。(
けれど、この製品は日本語字幕があるので、心配には及ばない)
そして、この2段階の構成を一体化させるために、読み替えを施している。

あらすじ
舞台はあるナイト・クラブ、経営者達が経営権を牛耳ろうと対立をしている。その争いの中でも営業は続いているので、経営者と従業員はぼやいたり、いがみあったりしながらも舞台に立っている。最終的には追い落とされたトップ(バヤゼット)の娘(アステリア)のヒステリーでことが収まる。

というわけで、オペラは総合芸術だとよく言われるが、根幹は演劇(ストレートプレイ)なのだ気づかされる作品だった。




ガルッピ (Baldassare Galuppi) の " Didone Abbandonata " を聴いてみた。

  ポツダムの音楽祭でガルッピの "Didone Abbandonata" がコンサート形式で演奏された。上演の情報しかなかったのだが、演奏当日にエネアス役のフェデリコ君のインスタグラムのストーリーズでラジオ中継されることがわかり、真夜中眠りに落ちるまで聴いて...