2025年12月3日水曜日

Europe " Start from the dark " を聴く

 ここ20年近くロック&ポップスから遠ざかっていて、オペラ一辺倒だった。

所詮海外のパフォーマンスをコタツで追っかけているだけなので、大した課金は

していなかったと思うけれど、楽しかったのと同時にハードルが高くてしんどい面も

あった。特に言葉も壁が高すぎて予習の連続だったし、聴いただけでは声が好きか

どうかしか判断できなくて(まれにルックス)ストレートに達成感にたどり着く

ことは稀だった。

ちょうどこの20年間はこちらの育児期間と重なっていて、この育児が(多分

一般健常者より)ハードで、逃げたかったわけではないが、この環境から一番遠い

世界に身を置きたかったため、こういう沼に嵌まっていったのかもしれない。


さて、子供の将来の道筋にも目途がつきそうになった今、10代に好きだった

バンドが再結成して20年経ったいる(!)ことをしり、再結成後のアルバムを

聴いている。そして、彼らが歌う言葉(唯一理解できることもある英語)が

ストレートにこちらの涙を誘うことに驚いている。

音楽というのは、哀しみを表現する音と喜びを感じさせる音がある。

だからアリアを聴いている時はそういった曲調でそれの心情を推しはかって

聴いていたのだが、言語を理解できるというのはそういう細かい作業を一足飛びに

超えて訴えてくる。

そういうわけで、今回の曲と高揚感とかカタルシスとか諸々の感情が直結した

という感動は、誰にという対象はないのだが、「(存在)を認められた」感じがして

素直に嬉しかった。

Europe の " Start from the dark" ときにつぶやく: Start From The Dark | Europe



2025年11月29日土曜日

Maaya Licht と Raffaele Pe が歌う " son nata a lagrimar "

Maaya Licht と Raffaele Pe が歌う " son nata a lagrimar "

Raffaele Pe が主催している " Orfeo Week " が始まっている。
Maayan Licht はフェスティバルのコンサートに出演し、Raffaele Pe とデュエットする
ことになったようだ。

Maayan Licht はソプラニスタなのでセストのパートの声域にぴったりはまっていて、
Raffaele Pe のアルトは安定感があってとても美しい仕上がりだった。




2025年11月24日月曜日

岡田美術館の所蔵品がサザビーズに掛けられた

11月22日、岡田美術館の所蔵品がサザビーズのオークションに掛けられた。

原因はこちらの記事。

箱根・岡田美術館オーナー、74億円の弁護士費用捻出のため所蔵作品売却へ。北斎など125点が競売に | ARTnews JAPAN(アートニュースジャパン)


出品物のカタログ

 Masterpieces of Asian Art from the Okada Museum of Art | Chinese Works of Art | Sotheby's

hk1632-uncensored-version-2.pdf

歌麿、北斎、若冲、応挙の作品があり、これらが散逸してしまうのが残念でならない。

特に歌麿の「深川の雪」が日本から出ていくのではとネットでは懸念されていた。


結果はこちら

喜多川歌麿「深川の雪」落札は日本の個人コレクター 競売で11億円:朝日新聞

歌麿の上記の作品と北斎の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏 ( The Great Wave )」は

日本人に落札されたとのこと。

他の作品の行方はどうなったのだろう。


 「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」のオークションの様子

2025年11月23日日曜日

Mozart’s Die Zauberflote Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen

 Mozart’s Die Zauberflote Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen 

オリジナルで演奏する動画はこちら


そして、カナダのオペラ・アトリエ ( Opera Aterier ) での舞台での同じアリア。

ビスなのか一部のみの演奏で、すべて即興 ( improvisation )

Can Cakmur が浜松国際ピアノコンクールでモーツァルトを即興を交えて演奏し

歓迎された時を思い出した。

音楽は自由だね。

2025年11月8日土曜日

Garou の " Un peu plus haut, un peu plus loin " はいいぞ

冬季オリンピックが近づくといつも思い出す曲
2010年、バンクーバー五輪のオープニングでガルー ( Garou ) が歌った
" Un peu plus haut, un peu plus loin " だ。
動画はオープニングセレモニーのもの
ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」以来10年ぶりのガルーの登場で
(地元では大人気だが日本では馴染みがないので)めちゃくちゃ感激したのを
覚えている。

さて、この曲はオリンピックに掲げたテーマ " higher, faster, stronger " にかなうと
いうことで採用されたようだ。(曲そのものは恋人の別離と自立が描かれているのだが)

こちらは当時発売されたコンピレーションアルバムに入っていたフルコーラスのもの。
現在デジタルミュージックは版権の問題なのか絶版(配信終了)になってしまった。


心に沁みるいい曲なので、フィギュアスケートでだれか滑ってくれないかな。
デュアメル・ラドフォードペアが踊ったそうだが、また見てみたい。


2025年11月2日日曜日

Cavalli Monteverdi Festival -Competition FINALE を観た


Cavalli Monteverdi Competition 2025 Final を観た
結果はインスタグラムの通り。

Sarah Hayashi が3位とLira di Orfeo Award を受賞した。

彼女の良いところは声に感情をつけることができるところだと思う。

語るように歌うことはモンテヴェルディやカヴァッリの作品において、母国語ゆえに

イタリア人の方が優れているが、それを超えて彼女の声は語りかけてくる。

モンテヴェルディのマドリガーレを歌う彼女を観たいと思う。

アジリタやコロラトゥーラが得意な彼女だが、それを封印しながらもバロック歌手

として認められて良かった。

Lira di Orfeo Award は Raffaele Pe が毎年11月末から12月にかけて催す彼の出身地

ロンバルディでの音楽フェスティバルに招待されるというもの。

これをきっかけに様々なパフォーマンスチャンスに恵まれて欲しい。

2025年10月31日金曜日

2° Cavalli Monteverdi Competition 2025 - SEMIFINALS を観た


カヴァッリ・モンテヴェルディ・コンペティション 2025 " 2° Cavalli Monteverdi Competition 2025 "のセミファイナルを観た。
今回が2回目だ。今回は前回に比べてモンテベルディ時代の歌い方を理解している
歌手が多かった。

ファイナリストは、イタリア人の出場者が多いせいもあるのか、圧倒的に
イタリア人が占めていた。言語的なアドバンテージがあるのだろう。

その中でイタリアにオリジンのない Sarah Hayashi が頑張っていた。
インスブルック・フェスティバルでのレオカスタ(ジュスティーノ)のアリアが
素晴らしかったので( Instagram より)、ファイナルに残り嬉しい。
Alexandre Baldo はチェスティ・コンペティションのころよりもリラックスした
発声になっていたと思う。

Europe " Start from the dark " を聴く

 ここ20年近くロック&ポップスから遠ざかっていて、オペラ一辺倒だった。 所詮海外のパフォーマンスをコタツで追っかけているだけなので、大した課金は していなかったと思うけれど、楽しかったのと同時にハードルが高くてしんどい面も あった。特に言葉も壁が高すぎて予習の連続だったし、聴い...