「めぐり逢う」という意味を理解したのは、永六輔の「遠くへいきたい」の
歌詞を知ってからだった。
何かの番組で、「愛する人とめぐり逢いたい」という一節を
『愛する人「と」とすることで、向こう側にも(出)会いたいという思いがあって
欲しいと願っている』というふうな解説をしていて、この言葉は「思い入れが
あって会う」という渇望が強い言葉なのだと知った。
めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に
雲がくれにし 夜半(よは)の月かなさて、高校時代、百人一首で詞書のないままでこの歌を知った時、これは男女が出会ったのだなと理解し、ずっとそう思ってきた。しっかり勉強しなかった自分が恥ずかしいのだが、貴族社会で姫が「逢う」、月のある夜なら相手は殿方、というのが定石では、というこちらの(勝手な)言い訳もある。遅まきながら今回大河ドラマの関係もあって、知識をアップデートしたわけだが、『逢った人は「幼なじみ」で「同性」』というのが通常の解釈のようだ。
でも、そうなのかな、そうなのかな、そうなのかな、、、
因みに「新古今和歌集」や「紫式部集」では「夜半の月かな」は「夜半の月かげ(影)」だそうだ。