2024年1月14日日曜日

紫式部集 めぐり逢ひて見しやそれともわかぬまに雲がくれにし夜はの月かげ

 「めぐり逢う」という意味を理解したのは、永六輔の「遠くへいきたい」の

歌詞を知ってからだった。

何かの番組で、「愛する人とめぐり逢いたい」という一節を

『愛する人「と」とすることで、向こう側にも(出)会いたいという思いがあって

欲しいと願っている』というふうな解説をしていて、この言葉は「思い入れが

あって会う」という渇望が強い言葉なのだと知った。


めぐり逢ひて 見しやそれとも わかぬ間に
雲がくれにし 夜半(よは)の月かな
さて、高校時代、百人一首で詞書のないままでこの歌を知った時、これは男女が出会ったのだなと理解し、ずっとそう思ってきた。しっかり勉強しなかった自分が恥ずかしいのだが、貴族社会で姫が「逢う」、月のある夜なら相手は殿方、というのが定石では、というこちらの(勝手な)言い訳もある。遅まきながら今回大河ドラマの関係もあって、知識をアップデートしたわけだが、『逢った人は「幼なじみ」で「同性」』というのが通常の解釈のようだ。
でも、そうなのかな、そうなのかな、そうなのかな、、、
因みに「新古今和歌集」や「紫式部集」では「夜半の月かな」は「夜半の月かげ(影)」だそうだ。

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